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ピロリ除菌治療の効果・メリット(番外編)

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ヘリコバクター・ピロリ菌の除菌治療についての番外編です(本編は今のところありません。)

ピロリ菌については、ウェブ上でも様々な情報があり、除菌治療を行うことで、
①胃潰瘍・十二指腸潰瘍の再発率を下げる。
②胃癌になりにくくなる。
などの効果が期待されると言われています。

ここで取り上げる除菌治療のメリットは、
「ピロリ胃炎の改善により、検診精度が上がる」という点です。

下に掲載の写真は、同一症例での胃カメラの所見です 。

(左)除菌前                        (右)除菌成功1年後

(左)除菌前では、胃の中に白い粘液が多く、ヒダが肥厚(胃粘膜がむくんでいるために、このように見えます。)して、特にヒダとヒダの隙間の観察が困難です。もちろん検査前に“胃内粘液の溶解除去剤”を服用していただき、できる限り胃内を洗浄した後の所見です。それでも粘液の下やヒダの隙間に小さな病変が隠れていた場合に発見が困難なことがあります。

(右)除菌成功1年後には、粘液はほぼ完全に消失しており、ヒダの肥厚が改善しており、より詳細な検査が可能です。もちろん粘液を洗う時間が短縮され、検査時間も短縮されます。

除菌治療を受けても、胃癌が絶対に出来なくなるわけではないので、検診の継続は必要です。ただ同じ検査を受けるとしても、除菌前後ではその精度は大きく変わります。また検査時間の短縮にもつながるので、除菌治療の大きなメリットの一つと考えられます。