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内視鏡室ブログ

オエッとなる(嘔吐反射)・・を和らげるために

2011年06月13日

「全身の力をぬいて検査を受けて下さい」とか「リラックスして下さい」など、検査ベッドで胃カメラのはじまる直前には必ず医師や看護師から言われると思いますが、意外と難しいものです。

出来るだけオエッとならずに胃カメラを受けるためには、力を抜くことがとても大事です。

体の力を抜くコツは「歯」と「首」にあります。もうすこし具体的に・・・

①歯の力を抜くこと

②検査の枕に頭をギューっと押し沈めること

をやってみて下さい。

 

①歯の力を抜く。・・・とは

口からの胃カメラの時は必ず左写真のような
マウスピースを口にくわえます。

 

この時にポイントは、  ↓↓ ここです。

左写真のような体勢で検査を受けますが、

マウスピースを決して歯を強く噛みしめないで下さい。

柔らかく柔らかく軽く噛みましょう。

 

“歯を食いしばる”と人間必ず力が入るものです。”全身の力を抜く”ためには、まず歯の力を抜きましょう。

次に、

②検査の枕に頭をギューっと押し沈める。・・・とは

首と肩の力を抜くために、枕に頭を押しつけましょう。

検査の恐怖心から、どうしても頭を持ち上げたり、首を後ろに引きたくなるものです。頭を動かそうとすると、必ず首と肩に力が入ってしまします。

 

 

 

むしろ 「頭をギュ~っと枕に押し沈める」 意識が、首と肩の力を抜くには適しています。

検査医によっても指示は異なるので、実際にはご自身が受けられる医師の指示に従って下さい。ただ、この2ポイントは ”医師の指示がなくても出来る” ほんの些細なことなので、ご自身でこっそり実践してみても良いかと思います。

些細な積み重ねで少しでも胃カメラが楽になりますように・・

 

 

 

胃カメラを楽に受けるためにしんどい理由を考える

2011年06月08日

胃カメラを楽に受けるためには・・
胃カメラのどこがしんどいかを知る必要があります。

  • オエッとなる(嘔吐反射)
  • ムセて窒息しそうになる・・
  • お腹が張って苦しい

などが、最もよく言われる胃カメラの“しんどい”要因ではないでしょうか?

内視鏡医の技術はもちろん重要ですが、実は胃カメラの場合は受ける人の得意・不得意がこれらの要因に大きく影響します。しかし胃カメラを飲むのが生まれつき得意な人はいないわけで、・・では、いつ決まるのでしょうか?

内視鏡検査を行う側から見ると、ガチガチに緊張してしまっている方の胃カメラを行うのはとても難しいです。

検査ベッドで極度の緊張をしている方の多くが、前の検査の時は死ぬほどしんどかったから・・と言われます。そんな死ぬような想いをした検査をまた受けにきて頂いて、内視鏡医としては心から感謝すべきだと感じます。

そのような内視鏡トラウマを持った方より、むしろ初めて胃カメラを受ける方のほうが、上手にリラックスして検査が終わることが多いかもしれません。トラウマを作らないために、「初めての胃カメラ」をさせていただく内視鏡医には、やや別の緊張感があるものなのです。またトラウマを抱えてこられた方に検査後、「今回は楽だった~」と言われる瞬間に良い仕事が出来たなと思います。

胃カメラの苦痛度が受ける側の要因(リラックス度や体勢など)に左右されるのであれば、そもそも楽なやり方(胃カメラの受け方)を少し知って検査に臨めば、前より楽に検査が受けられのでは?

もちろん内視鏡医や看護師が「楽な気持ちと姿勢」に誘導することが大事で、特に胃カメラの場合、それも技術に含まれます。内視鏡検査を受けるときに、「力を抜いて下さいね」「唾を飲まないで」など言われますよね?でも・・力を抜けと言われても・・初めての検査で極度の緊張状態であったり、まして前回検査でのトラウマを持っていたりすると、言われたとおりにするのは意外と難しいものです。

もう少し具体的にお話ししましょう・・・

オエッとなる(嘔吐反射)・・を和らげるために

胃カメラの検査中、ムセてしまわないために

 

 

 

経鼻内視鏡か?経口内視鏡か? ~検査法の選択~

2011年06月06日

鼻からカメラを挿入するなんて・・はじめて見たときには驚きましたが、耳鼻科の先生から見ればごく普通のことだったんだと思います。

胃カメラで最もよく耳にする苦痛は、オエッとなること(嘔吐反射)ですが、これは舌根部(口の奥の方にある舌の付け根)にスコープが触れることで引き起こされます。のど痛で口の中の診察される時と同じことですね。

経鼻内視鏡は舌根部に接触しない経路でスコープが挿入されるので、経口と比べてオエッとなりにくいのです。

自分が内視鏡検査を受けるのに経鼻内視鏡がよいのか経口内視鏡がよいのか選択に迷うところです。経鼻内視鏡か経口内視鏡を選択する上で、その違いに注目してみます。

経鼻内視鏡といっても、スコープは経鼻専用というわけではないので、もちろん口から挿入することもできます。

経鼻と経口の違いは、①使用するスコープの違い、②挿入経路の違いに分けて考えた方がわかりやすいのではないでしょうか。

①使用するスコープの違い:
様々なメーカーから多種の内視鏡が販売されていますが、経鼻に使用するスコープは太さがおよそ5mm(通常の経口スコープは大体10mm前後)と細径です。

細いことのメリットは、鼻から挿入できること、口から挿入しても嘔吐反射が比較的少なく楽なことです。反対に細いが故に、画質が通常の経口スコープ(現在最新のものではハイビジョン画像になっているものが主流です。)と比べて劣ることが最大のデメリットといえるでしょう。

つまり、どの程度の画質が必要かを考えることがスコープ選択には必要になります。

例えば・・癌のリスクの低い若い方が、胃痛のため、胃潰瘍や十二指腸潰瘍を疑って胃カメラを受ける場合は、細径のスコープでも十分に発見することが可能でしょう。一方で、胃癌1次検診(バリウムの検査)で要精密検査と言われ、胃癌2次検診として胃カメラを受ける場合、小さな早期胃癌を検索するため画質が高いスコープほど有利になるでしょう。もちろん「口から胃カメラなんて絶対に嫌!!」とおっしゃる方はたくさんおられるでしょうし、その場合はまったく胃カメラ検査を受けないよりは、多少画質が落ちても細径スコープで検査を受けた方が良いでしょう。ここに挙げたのはあくまで例えなので、それぞれの方に合った内視鏡検査は医師とよく相談する必要があります。

②挿入経路の違い:
鼻からか、口からの違いです。経鼻内視鏡の開発目的は「オエッとなりにくい」内視鏡検査の実現と言えるでしょう。(経鼻内視鏡でもオエッオエッの連続だったとおっしゃる方が、たまにおられます。その解決方法については後日、ご紹介したいと思います。)

経鼻内視鏡を一度受けると、次回は8割程度の方が、「次も経鼻内視鏡が良いと希望される」との宣伝文句をちらほら目にします。実際に内視鏡検査を行っていて、「次もぜったい経鼻で・・」とおっしゃる方の共通点は、鼻から喉へスコープ挿入にまったくストレスがなかったという点だと思います。いかに経鼻挿入時のストレスを無くすかがポイントなりますが、鼻孔の局所麻酔の効き具合、内視鏡医の技術(経鼻内視鏡と言っても、内視鏡である限り技術は不可欠!特に鼻道の通過には大腸カメラに共通した技術が必要と感じています。)がもちろん影響を及ぼしますが、やはり最も大きな要因はその方々の鼻孔・鼻道の形状、痛み・不快感の感じ方になると思います。経鼻内視鏡を握っていてなんの抵抗なく、容易く経鼻挿入が可能であった方でも、「痛くはないけど鼻の中の異物感が嫌い」とおっしゃる場合もあれば、見た目に明らかに狭い鼻道をなんとか挿入した方が、「まったく痛くなかった、鼻からのカメラが良い」とおっしゃる場合もあります。結局、検査を受ける個人個人によると言ってしまえば、身も蓋もありませんが、他人から経鼻内視鏡をすすめられたからといって、必ずしも自分にとって最良の方法とは限らないということは知っておいて損はないでしょう。

鼻からは抵抗感が強くて、やっぱり口から受けようと希望される方もにとっても、細径スコープはありがたい選択肢です。(経鼻用と言われる)細径スコープでも、口から挿入できないわけではありません。当然、スコープが細い方が、舌根部に接触が少なくオエッとなりにくいですし、喉の異物感も優しいです。直径5mmのアメ玉と直径10mmのアメ玉を並べて、飲み込むところを想像してみてください(危険ですので、決して実際には試さないでくださいね)。その違いは容易にイメージできるでしょう。・・・ただし10mmのアメ玉(通常径のスコープ)も自分で飲み込むのではなく、内視鏡医にお手伝いさせていただければ、想像するほどは地獄ではないはず・・と付け加えさせてください。

施設によって得意・不得意もあるでしょうし、実際に内視鏡検査を予約される際には、担当医とよく相談していただく必要があります。ご自身が内視鏡検査を受けられる目的を担当医と一緒に考え、使用するスコープ・挿入経路を決めていけば自ずと答えが出るのではないでしょうか。

見島医院内視鏡室より

2011年06月01日

平成23年1月より京都市伏見区の見島医院に勤務するようになりました。よろしくお願いいたします。

総合病院で消化器内科医をしていて、内視鏡検査は一般の方にとっても身近なものだと錯覚していましたが、開業医として診療をしてみると胃・大腸カメラなんていうのはまだまだ限られた世界で行われる特殊な検査なんだなぁと思うことがよくあります。総合病院の消化器内科という看板ですでに小世界が作られるんでしょうね。学会などでは胃・大腸癌検診受診率の低さが訴えられますが、肌で体感するごとくに納得です。

私自身、よく胃が痛くなったり、下痢したりするので胃カメラも大腸カメラも受けていますが、自分が検査を受けるときはやっぱり手に汗をかきますね(笑)やはり内視鏡医は機会があれば1度自分自身検査を受けてみるべきなのでしょう。

ここでは内視鏡医としてよりもむしろ手に汗をかいた被検者の視点で内視鏡検査を見直してみたいと思います。

内視鏡検査を受けようか迷っているけど、人から「しんどい、怖い、痛い・・」と聞いて足踏みしている・・そんな方々の背中を少し押す力になれば幸いです。

 

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